フィギュアスケートを本格的に習うと、バッジテストというものを受けていくことになります。
これは、日本スケート連盟が定めている級で、上手くなるほど級の数字が上がります。
先日、長男が1級を受けましたが、まずはその前の初級の課題について
元フィギュアスケート選手の私が解説します。
初級の課題内容は?
まず、日本スケート連盟が定める級の中で一番下の級が初級になります。
この初級でも、本格的にかなりの練習をしないと、簡単には合格できません。
各級の課題の種類が下記の3種類あります。
- エレメンツ(必須要素)・・・ジャンプやスピン
- セットパターン・ステップ・・・決められた数種類のステップ
- フリー・・・決められた時間内に課題を含め、曲をかけて自由演技。
初級は、エレメンツだけですが、その中に6種類の課題があります。
- ハーフ・サークル(フォア、アウトエッジで)
- ハーフ・サークル(フォア、インエッジで)
- ハーフ・サークル(バック、アウトエッジで)
- ハーフ・サークル(バック、インエッジで)
- フォア・ストローク、クロスとストップ(静止)のステップ
- バックワード・クロスでパラグラフ・パターンを2周
5と6は決められた音楽に合わせて滑ります。
この全課題をクリアすると初級合格となります。
各課題のポイントは?
1~4は、片足で半円を描き(身長の2~3倍程度を目安)、半円ずつ足を換えながら、リンクの反対側まで滑ります。
進む向きが前かバック、滑るエッジがアウトかイン になるので、4種類あります。
- この課題では、半円の途中で反対側の足(フリーレッグ)を氷に着かないように!
- しっかり、アウトかインのエッジに乗り、キレイな姿勢で滑る。
- できるだけ、揺れないように。
5は、フォアの右クロスで大きな円を1周し、次に左クロスをするために次の円へ向かって左のフラットで滑ります。
そして左クロスで1周する。これを2回し、終わる時にストップします。
この課題は、まず音楽のリズムに合っていなければ落とされます。
右クロスの場合、1,2,1,2のリズムに合わせて、左、右(クロス)、左、右(クロス)としっかり滑ります。
キレイな姿勢で滑り、力強い蹴りが良いですが、トウ(つま先)蹴りにならないようにしましょう。
難点は、逆回りへ行く際のフラットで滑る部分で、スピードが出ている中で片足になり、フリーレッグを次の逆クロスをするために前へ移動するので、一瞬、おっと!と重心が後ろへなりがちですが、そうならないように注意しましょう。
このように揺れると落ちます。
6は、バックのクロスで大きな円を1周し、次に反対側クロスをするために、クロスに入れていた足を1,2,3,4のカウントで後ろへ伸ばし、上半身も反対側へひねり、逆のクロスで滑ります。
これも、音楽のリズムに合っていなければ落とされます。
キレイな姿勢で滑り、力強い蹴りが良いですが、トウを引っ掛けたクロスにならないようにしましょう。
クロスができていても、よいしょよいしょ!と重たそうにトウを引きずったたクロスでは合格できません。
最初の級だからといって甘くはありません。
できていなければ落とされますので、以上のことに注意して、しっかり練習しましょう。